洗濯したばかりの衣類に黒いカスがついていた場合は、洗濯槽が汚れているサイン!
面倒くさいからと言ってそのまま放置していると洋服や洗濯槽から嫌な臭いが発生するだけでなく、アレルギー症状を引き起こす危険性も・・・。
これは早急に洗濯槽の掃除をしないといけませんね。
そこで今回は汚れた洗濯槽をきれいに掃除する方法について紹介したいと思います。
- 洗濯したばかりの衣類に黒いカスがついて困っている
- 洗濯槽の正しい掃除方法は?
- 黒いカスは予防できるの?
このような悩み疑問のある人にはピッタリな記事です。ぜひ最後まで御覧ください。
全体の流れとしては
記事構成
- 黒いカスの正体について
- 黒いカスの撃退方法について
- 黒いカスの予防方法について
こんな感じで進めていきます。
目次
洗濯槽から出る黒いカスの正体は【カビ】
洗濯したばかりの衣類についた黒いカスの正体は、「黒カビ」です。
洗濯物から出た皮脂や溶け残った洗剤カス、水アカなどが洗濯槽の裏で蓄積していき、それを養分としてカビが繁殖していきます。
始めは薄茶色っぽい色をしていますが、繁殖が進むにつれだんたんと色が濃くなり最後は黒色へと変化します。
特にお風呂の残り湯を使ったり湿度の高い梅雨時期は、カビが発生しやすくなりますので注意してください。
黒カビを放置するとアレルギー症状につながることもありますので、黒いカスを見つけた場合は早急に掃除をしましょう。
洗濯槽の黒カビを取り除く方法
黒いカスが洗ったばかりの洗濯物に付かないようにするためには、洗濯槽の裏側にこびり付いたカビをきれいに掃除する必要があります。
掃除と言っても洗濯槽を分解して行うわけではないので、その点はご安心ください。
市販されている洗濯槽クリーナーや漂白剤、重曹やクエン酸などを利用して手軽に行っていきます。
一番のおすすめは「塩素系漂白剤」
洗濯槽の黒カビを取り除く方法としてもっとも効果的なのが、塩素系の漂白剤を使ったやり方です。
塩素が持つ強い殺菌効果で、カビや汚れを直接分解し除去していきます。
売れ筋商品としてはジョンソンの「洗濯槽カビキラー 塩素系」や、エステーの「洗浄力 洗たく槽クリーナー」などがありますね。
少し割高にはなりますが、パナソニックや日立などから販売されているメーカー純正の洗濯槽クリーナーもあります。
使用上の注意点としては臭いが結構きつめなので、窓を開けるなどの換気が必要です。その日の体調によっては気分が悪くなることもあるので注意しましょう。
また塩素系の漂白剤は肌や衣類へのダメージも大きいので、直接素手では触れないようにしてください。
手荒れが心配な人や肌が弱い人は、ゴム手袋を着用するなど対策をしておきましょう。
それではこれらの注意点を踏まえながら、手順を見ていきます。
塩素系漂白剤を使った掃除方法
- ”塩素系” の洗濯槽クリーナーを購入する
- 洗濯槽に水または40℃~50℃程度のぬるま湯を満水まで貯める
- 洗濯槽クリーナーを洗濯槽の中に入れる
- 「槽洗浄コース」を選択し洗濯機を回す(槽洗浄コースがない場合は標準コースでOK)
- 洗浄が終わったらフタをあけて乾燥させる
特に難しい手順はありませんが、漂白剤の成分が洗濯槽に残っていると次に洗濯したときに衣類を傷める可能性があるのですすぎは入念に行うようにしてください。
すべて終わった後にすすぎだけを追加で1回~2回程度行うと安心でしょう。
安全性を重視するなら「酸素系漂白剤」がおすすめ
塩素系のきつい臭いがダメな人や安全性を重視するなら、酸素系の漂白剤を使って掃除をするのがおすすめです。
塩素系に比べて殺菌力は劣りますが、嫌な臭いが少なく肌や衣類にも優しいので、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭でも安心して利用できます。
売れ筋商品としてはグラフィコの「オキシクリーン」や、サラヤの「アラウ. 洗たく槽クリーナー」などがありますね。
注意点としてはカビを直接分解して除去する塩素系に対して酸素系は泡の力でカビを浮かして落とすので、最後にその剥がれた落ちたカビをすくい取る手間が発生します。
また洗濯槽にこびり付いたカビが浮くまで半日~1日程度時間を置く必要があるので、急いでる人にとっては不向きな方法になります。
時間に余裕のある人や安全性を重視する人に適した掃除方法と言えそうですね。
それでは手順を見ていきます。
酸素系漂白剤を使った掃除方法
- ”酸素系” の洗濯槽クリーナーを購入する
- 洗濯槽に水または40℃~50℃程度のぬるま湯を満水まで貯める
- 洗濯槽クリーナーを洗濯槽の中に入れる
- 「標準コース」を選択し ”脱水なし” に設定する
- カビが浮いてくるまで半日~1日程度時間を置く
- 浮いてきたカビをゴミ取りネットですくう
- 再度、標準コース(脱水なし)を回し、ゴミ取りネットですくう
- カビが出なくなるまで「洗い → カビ取り」を繰り返す
- すすぎと脱水を3回ほど繰り返す
- 終わったらフタをあけて乾燥させる
こちらも特に難しい手順はありませんが、やはり手間と時間がかかりますね。
ドラム式洗濯機は酸素系漂白剤が使えない
安全性が高く刺激の少ない酸素系漂白剤ですが、発泡力が強すぎて途中で排水される可能性があるのでドラム式洗濯機では使用できません。
泡が洗濯機から溢れ出たり故障の原因になりますので注意してください。
同じ理由で台所用の塩素系漂白剤も泡立ちが多いので使用できません。
カビの繁殖を抑制する槽洗浄
黒カビは、洗剤の溶け残りや、衣類などに付着している汚れを栄養にして繁殖します。
黒カビの繁殖を抑えるため、月1回程度、市販の「衣類用の塩素系漂白剤」で槽洗浄を行ってください。洗濯槽を清潔に保ち、黒カビが発生しにくい環境を整えます。湿度や気温の高い時期は、2~3週間に1度のペースで槽洗浄を行なっていただくと効果的です。槽洗浄はつけおき洗いで槽をゆっくりしっかり洗う運転です。約11時間かかります。
短時間で槽洗浄を行いたい場合は、洗浄剤を温め汚れた槽を洗浄、洗濯槽の回転数や水量を見直した「約30℃槽洗浄」コース※1の使用をおすすめします。運転時間は約3時間(機種によっては約6時間)です。塩素系漂白剤は必ず「衣類用の塩素系漂白剤」を使用してください。
台所用の塩素系漂白剤や酸素系漂白剤は泡立ちが多すぎて途中で排水されるおそれがあるため、使用しないでください。
パナソニックより抜粋
黒カビには重曹とクエン酸も有効
黒カビや皮脂、手あかなどは酸性の汚れに分類されるので、アルカリ性の性質をもつ重曹を使うことでも汚れを落とすことができます。
ただ重曹だけだと水垢や洗剤の溶け残りといったアルカリ性の汚れには対応できないので、酸性の性質をもつクエン酸も合わせて使用します。
こちらも安全性が高く刺激が少ないので、酸素系漂白剤同様、肌の弱い人や小さなお子さんがいらっしゃるご家庭でも安心して利用できます。
重曹とクエン酸を使った掃除方法
- 40℃程度のぬるま湯を貯めた洗面器に重曹(300g)とクエン酸(100g)を入れて溶かす
- 洗濯槽に40℃程度のぬるま湯を満水まで貯める
- しっかりと混ぜ合わせた重曹とクエン酸を洗濯槽の中に入れる
- 「標準コース」を選択し ”脱水なし” に設定する
- カビが浮いてくるまで半日~1日程度時間を置く
- 浮いてきたカビをゴミ取りネットですくう
- 再度、標準コース(脱水なし)を回し、ゴミ取りネットですくう
- カビが出なくなるまで「洗い → カビ取り」を繰り返す
- すすぎと脱水を3回ほど繰り返す
- 終わったらフタをあけて乾燥させる
注意点としては重曹がお湯に溶け切っていない状態で回すと、洗濯槽の穴に重曹の粒子が詰まって故障の原因になることです。
必ず先に洗面器や洗い桶などを使って重曹を溶かしきってから使ってください。
こちらもメーカーによっては重曹の使用を推奨していないところもあるので注意しましょう。
槽洗浄コースで、酸素系(非塩素系)の漂白剤が使用できないのはなぜですか?
酸素系漂白剤は泡立ちが多く、排水異常や泡漏れを起こす可能性があります。故障の原因になるのでご使用はお控えください。
また、重曹も故障の原因となるためご使用はお控えください。
重曹は洗浄力が比較的弱く、洗濯機を掃除するためには多くの分量を必要とするため、溶け残る可能性があります。
水道水の水質が硬水寄りの地域では、溶け残った重曹がさらに固まり、排水経路が詰まる恐れがあります。洗濯槽のお手入れは洗濯槽用塩素系漂白剤または、衣類用塩素系漂白剤をご使用ください。しっかり洗浄したいときは、防食剤配合塩素系漂白剤(日立純正洗濯槽クリーナー「SK-1」など)がおすすめです。
日立より抜粋
洗濯槽の黒カビ予防に効果的な方法
洗濯槽をきれいに掃除したあとは、黒カビが発生しにくい環境づくりをしていきます。
具体的には高温多湿な状態を減らし、カビの栄養分となるゴミや汚れを貯めないことです。
そのために効果的な方法が次の5つです。
黒カビ予防に効果的な方法
- 洗剤は必要以上に入れない
- 洗濯槽の中に洗濯物を入れっぱなしにしない
- 洗濯機のフタはできるだけ開けておく
- 糸くずフィルターやゴミ取りネットは毎回掃除する
- お風呂の残り湯はできるだけ使わない
それでは一つずつ見ていきましょう。
1.洗剤は必要以上に入れない
洗剤は多く入れれば入れるほど汚れ落ちが良いと思われがちですが、実際は多く入れても洗浄効果に大きな違いはありません。
むしろ洗剤を多く入れることで
- 泡切れが悪くなり二度洗いの手間が増える
- シミや色落ちの原因になる
- 洗剤の臭いが強く残る
といったマイナス作用が働きます。
カビにとっても洗剤の残りカスは立派な栄養分となりますので、入れすぎには注意して適量を守って使用しましょう。
2.洗濯槽の中に洗濯物を入れっぱなしにしない
洗濯し終わった衣類をそのまま洗濯槽に入れっぱなしにしていると、湿気が充満してカビが発生しやすくなります。
洗濯し終わった衣類は洗濯槽に貯めず、すぐに取り出して干しましょう。
また脱いだ衣類を洗濯槽の中に貯めておく人もいますが、これもカビが発生しやすい環境なので注意が必要です。
1日着ていた洋服は汗を吸って湿気が溜まりやすいのはもちろん、カビのエサとなるホコリや皮脂汚れがたくさん付着しています。
すぐに洗濯しない場合は、洗濯かごに入れるかハンガーに掛けるなどしておきましょう。
3.洗濯機のフタはできるだけ開けておく
洗濯し終わった後の洗濯槽内部は、乾いているように見えても実は非常に湿気が高い状態です。
すぐにフタをすると湿気がこもってカビが発生しやすくなるので注意してください。
洗濯機のフタは常に開けたままの状態にしておくことがもっとも好ましいですが、見栄えが気になる場合でも最低2時間程度は開けておきましょう。
4.糸くずフィルターやゴミ取りネットは毎回掃除する
糸くずフィルターやゴミ取りネットに溜まったゴミは、毎回使用する度にきれいに取り除いてしっかりと乾燥させておきましょう。
そのまま放置するとカビが増殖するだけでなく、臭いや溢れたいクズが洗濯物に付着したりします。
せっかく洗濯槽をきれいに保ってもフィルターやネットが汚れていては意味がありませんので、洗濯機のフタを開けるとともにフィルターとネットの掃除も忘れず行いましょう。
4.お風呂の残り湯はできるだけ使わない
お風呂の残り湯を使うことで水道代の節約や汚れ落ちがアップするなどのメリットがありますが、新しい水を使う場合と比べて含まれる皮脂やアカ、ホコリなどの量は多くなります。
カビの繁殖を抑えることを第一に考えれば、やはり新しい水で洗濯したほうがリスクは少ないと言えるでしょう。
とは言え、大量に余った残り湯をそのまま捨てるのもなんだかもったいない・・・。
そんな時は以下の注意点を守って使用してみてください。
お風呂の残り湯を使う際の注意点
- しっかり体を洗ってからお風呂に浸かる
- お風呂の残り湯はすぐに使う
- 見た目に汚れていた場合は使わない
- 5人以上入浴したお湯は使わない
- 最後の「すすぎ」は水道水を使用する
黒カビが解消されない場合はクリーニング業者に依頼しよう
長年放置していた頑固なカビ汚れは、市販のクリーナーだけでは落とし切れないことも多いです。
スパッと新しい洗濯機に買い替えるのも一つの手ですが、まだまだ現役で使いたい!そんな場合は洗濯機の掃除を専門に行うクリーニング業者に依頼してみましょう。
クリーナーを使ってバシャバシャと洗うのではなく洗濯機を分解してパーツごとに洗浄するので、クリーナーを用いた洗浄より汚れ落ちが格段にアップします。
「市販のクリーナーでは効果が出なかった」「隅々まできれいにしたい」そんな人は、一度クリーニング業者を検討してみてください。
まとめ
今回は洗濯したばかりの衣類に黒いカスがついていた場合の、対策と原因について紹介してきました。
まとめると、黒いカスの正体は「カビ」。
対策は専用のクリーナーや重曹、クエン酸を使って洗濯槽をきれいに掃除することです。
黒カビを放置していると嫌な臭いが発生するだけでなく、アレルギー症状を引き起こす危険性もあります。
理想は1ヶ月に1回、長くても2ヶ月に1回は洗濯槽を掃除して、黒いカスが発生する前に対処しましょう。