洗濯物が乾きにくい雨の日や気温の低い日に便利な浴室乾燥機ですが、実際に使ってみて「思ったより乾かないな・・・」こんなふうに感じたことはありませんか?
実はこれ、浴室乾燥機をうまく使いこなせていない可能性があるんです。
そこで今回は浴室乾燥機を使って洗濯物を効率よく乾かすためのコツについて紹介したいと思います。
- 浴室乾燥機を使っているのに洗濯物がなかなか乾かない
- 乾燥と換気の違いって何?
- 光熱費はどれくらいかかるの?
こんな悩みや疑問を持っている人はぜひ御覧ください。
全体の流れとしては
記事構成
- 「乾燥」と「換気」の違いについて
- 浴室乾燥機を使って洗濯物を効率よく乾かす方法
- 洗濯物の乾きが悪いと感じたときの対処法
- 浴室乾燥機の1時間あたりの光熱費について
- 浴室乾燥機のメリット・デメリットについて
こんな感じで進めていきます。
目次
浴室乾燥機の「乾燥」と「換気」の違いって何?
浴室乾燥機を使って効率よく洗濯物を乾かすコツを紹介する前に、「乾燥」と「換気」の違いについて簡単にまとめておきます。
ファンを回転させることによって、浴室内の嫌なニオイや湿った空気を外に追い出す機能のことですね。
では「乾燥」についてはどんな機能でしょうか?
温風を出して室内の温度をあげることによって洗濯物の水分を蒸発させ、洗濯物を乾かす機能のことです。
ただそれだけだと室内の湿気がたまる一方で洗濯物が乾かないので、そこに「湿った空気を外に追い出す」換気の機能も追加されています。
- 温度を上げて水分を蒸発させる。
- 蒸発してでた湿気を外に出す。
この2つの動作を繰り返すことで洗濯物を乾かしているんですよ。
温風で温度をあげているだけじゃなくて、空気の入れかえもやっていたのね。
その解決法を今から紹介していきますよ。
浴室乾燥機を使って洗濯物を効率的に早く乾かす4つのコツ
浴室乾燥機を使って洗濯物を乾かす時は、「浴室に洗濯物を干して「乾燥」ボタンを押す。」これが一般的なやり方ですが、実はこれだけではなかなか洗濯物は乾きません。
浴室乾燥機を使っているのに洗濯物の乾きが悪いな~なんて思っている人は、これから紹介する4つのコツを試してみてください。
洗濯物を効率的に早く乾かす4つのコツ
- 浴室内の水分や湿気をしっかりと取り除く
- 洗濯物の干し方を工夫する
- 乾いたバスタオルを一緒に干す
- 浴室内の窓と扉をきちんと閉める
1.浴室内の水分や湿気をしっかりと取り除く
洗濯物を効率よく乾かすためには、浴室内の湿度をあげないことが何より大切です。
浴室内に水分や湿気が残っている状態で乾燥をかけてしまうと、そこから出る水蒸気で湿度があがり乾燥効率が極端に悪くなります。
お風呂からあがってすぐに洗濯物を乾かす時や、湿気が多くてジメジメしている日などは、
- 浴室内の壁や床についた水滴をスポンジやタオルで拭き取る
- 浴槽の栓を抜いてお湯を抜く、あるいは蓋をする
- 換気扇を回して空気中の湿気を外へ出す
などして、浴室内の湿度があがらないよう対策をしてから洗濯物を乾かしましょう。
浴槽にお湯が残っている状態で乾燥をかけても、湯船の水分が蒸発して洗濯物がうまく乾きません。お湯を残しておく場合は、水分が蒸発しないよう隙間なくしっかりと蓋をしてください。
事前に浴室内の水分や湿気をしっかり取り除いておけば、乾燥効率は格段にアップしますよ!
それならわざわざ換気扇を回す必要はないんじゃないかしら?
ですからまずは換気扇を回して、浴室内にこもった湿気をしっかりと外に追い出す必要があるわけです。
2.洗濯物の干し方を工夫する
浴室内の水分や湿気を取り除くことと同じくらい大切なのが、洗濯物の干し方です。
湿度がたまりにくい天日干しであればそれほど気にする必要はありませんが、干すスペースが限られている浴室内の場合は洗濯物の干し方がとても重要になります。
ポイントは「洗濯物同士の間隔」と「洗濯物を干す位置」です。
浴室内は狭くて風も吹いていないので湿気がとどまりやすく、洗濯物の乾きが天日干しに比べ悪いです。
一度の乾燥で済ませたいからといってギュウギュウ詰めに洗濯物を干してしまうと、空気の通りが悪くなりいつまでたっても洗濯物が乾かない状態に陥ります。
乾燥スピートを上げるコツは湿気をその場にとどめないことです。
最低でも10cm。余裕がある場合はさらに間隔をとって、空気の通り道を作ってあげましょう。
また浴室乾燥では洗濯物を干す位置にも気を配る必要があります。
閉鎖的な浴室内では一緒に干した洗濯物の影響をうけやすく、乾いていない洗濯物があると他の洗濯物が乾きづらくなります。
浴室内で最も乾きやすい場所は「温風の吹出口の真下」です。
乾きづらい厚手の洗濯物は温風の吹出口の真下に、乾きやすい薄手の洗濯物は端に干すなどして全体が均一に乾くよう配置を意識しましょう。
他にも
- 厚めのハンガーを使って洋服の前後がくっつかないようにする
- ボタンを外して風通しをよくする
- ジーンズのポケットを出して触れ合う面を減らす
- タオルは半分折りではなく少しずらして触れ合う面を減らして干す
といったことも併用すると、さらに効率よく洗濯物が乾きますよ。
3.乾いたバスタオルを一緒に干す
浴室内の狭いスペースではなかなか難しいかもしれませんが、干すスペースに余裕がある場合は乾いたバスタオルを何枚か一緒に干すのも効率よく洗濯物を乾かすにはすごく効果的です。
乾いたバスタオルを一緒に干すことで、浴室内に溜まった湿気を吸ってくれます。
4.浴室内の窓と扉はきちんと閉める
浴室内の窓と扉をあけた状態だと温風が外に逃げて洗濯物が乾きづらいので、乾燥機をまわす場合はきちんと窓と扉を閉めて密閉状態を作りましょう。
ただ完全な密閉状態にしてしまうと空気が循環せず浴室内に湿気がたまるので、扉にガラリと呼ばれるブラインド状の通気口がついていない場合は扉を5cm程度開けて空気の通り道を確保してください。
ただその際は以下の点に注意してください。
- 雨の日は外気の湿気を呼び込み浴室内の湿度が上がる
- 気温が低い冬場は浴室内の温度が下がり乾燥効率が落ちる
- 風が強い日はホコリやチリが入り込み洗濯物に付着する可能性がある
その日の天候に合わせて使い分けましょう。
洗濯物の乾きが悪いな~と感じた場合の対処法
洗濯物の乾きが悪いと感じた場合の対処法
- フィルターを掃除する
- サーキュレーターを併用する
- 取扱説明書を改めて見る
1.フィルターを掃除する
乾燥機のフィルターがホコリやチリなどで汚れて目詰まりしていると、本来の性能を発揮できず乾燥効率が著しく低下します。
性能が落ちるだけでなく光熱費の増加や故障の原因にもなりますので、最低でも半年に一度はフィルターを外してホコリやチリをきれいに取り除きましょう。
2.サーキュレーターを併用する
洗濯物を効率よく乾かすには空気を循環させることが重要なので、サーキュレーターで風を起こして洗濯物の付近にとどまる湿気を拡散させれば効率よく洗濯物が乾きます。
部屋干しで重宝されるサーキュレーターですが、浴室乾燥でも非常に便利なアイテムと言えます。
3.取扱説明書を改めて見る
「なんで今さら?」と思うかもしれませんが、取扱説明書には一度に干せる洗濯物の枚数や温風を循環させる方法など洗濯物を効率よく乾燥させるヒントなどが記載されている場合があります。(こんな感じ↓)
改めて見ることで気付かされることもすごく多いので、「最初に目を通してから全然見てないな」という人は今一度取扱説明書に目を通すことをおすすめします。
浴室乾燥機を使用した1時間あたりの光熱費は?
では実際に浴室乾燥機を使った際にかかる1時間あたりの光熱費について見ていきましょう。
まずは電気代から。
電気代の算出方法
電気代は浴室乾燥機の消費電力(W)を1,000で割って「kW」に変換し、使用時間と電力量料金をかけることで算出できます。
たとえば浴室乾燥機の消費電力を1,250W、電力量料金を27円/kWhとした場合、1時間あたりの電気代は「1,250w ÷ 1,000 × 1h × 27円/kWh = 33.75円」になるといった感じです。
浴室乾燥機を使って洗濯物が乾く時間はだいたい4時間くらいと言われていますので、1回あたりの電気代は「33.75円×4時間=135円」となります。
なお浴室乾燥機の消費電力については使用するモードやメーカー、機種によって変わりますが、だいたい1,250w前後のものが多いので今回はこの数値で計算しています。
出典:関西電力より
続いてはガス代です。
ガス代の算出方法
ガス代は浴室乾燥機の熱出力に3.6MJ/hと使用時間をかけて、ガスの発熱量で割りガス料金をかけることで算出できます。
たとえば浴室乾燥機の熱出力を4.1kW、発熱量を都市ガスの45MJ/㎥、ガス料金を145円/㎥とした場合、1時間あたりのガス代は「4.1kW × 3.6MJ/h × 1h ÷ 45MJ/㎥ × 145円/㎥ = 47.56円」になるといった感じです。
洗濯物が乾くまでの時間を先ほどと同じ4時間とすると、1回あたりのガス代は「47.56円×4時間=190.24円」になります。
ただ温度の上昇スピードが20℃まで上がるのに25分程度かかる電気式に比べ、ガス式は15分程度で35℃までと早いので、洗濯物が乾く時間が短縮される分、結果的にガス式のほうが安くなる場合もありますよ。
ちなみにLPガスをお使いの場合は、ガス料金とガスの発熱量を45MJ/㎥から99MJ/㎥に変えて計算してください。
上の例で言うと「4.1kW × 3.6MJ/h × 1h ÷ 99MJ/㎥ × 418円/㎥ = 62.31円」が、1時間あたりのガス代になります。(4時間では249.24円)
浴室乾燥機を使った場合にかかる1回(4時間)あたりの光熱費は、電気式で「135円」ガス式で「190.24円」と決して安い金額とは言えません。
仮に1ヶ月(30日)毎日使ったとすると、電気式では「4,050円」ガス式では「5,707円」もの光熱費がかかります。
もちろん高いか安いかは人それぞれですが、「ちょっと高いな~」と感じた人は
- 雨の日だけに限定して使う
- 換気と乾燥を併用して使う
- 除湿機とサーキュレーターを使って部屋干しする
などして光熱費を節約してみてください。
浴室乾燥機の換気モードは消費電力が30W程度と、乾燥モードの1,250Wに比べ約40分の1の電気代で済みます。
各モードの電気代
- 乾燥モードを4時間使用した場合:135円
- 換気モードを4時間使用した場合:3.24円
最初に換気モードで浴室内や洗濯物まわりの湿気を飛ばしてから乾燥モードに変えれば、乾燥時間を短縮でき電気代を節約できますよ。
他にも一部屋潰すことにはなりますが、除湿機とサーキュレーターを使って部屋干しするのもおすすめです。
除湿機の消費電力は「200W~300W」サーキュレーターの消費電力は「20W~30W」程度ですから、仮に8時間使用したとしても電気代は「47.52円~71.28円」とかなり安いです。
ある程度部屋干しで乾かしたあとに、仕上げとして乾燥機を使うといったやり方も光熱費を抑える方法としてはおすすめですよ。
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浴室乾燥機のメリット・デメリットを知って効果的に活用しよう!
最後は浴室乾燥機を使うメリットとデメリットについて簡単にまとめておきます。
ただ漠然と使っているよりも利点や欠点をちゃんと理解した上で使った方が、より効果的に浴室乾燥機を活用できますのでここは飛ばさずぜひ御覧ください。
浴室乾燥機のメリットについて
浴室乾燥機を使う最大のメリットはやはり「天候に左右されず洗濯物が干せる」これにつきます。
雨が降っている日はもちろんのこと、花粉やPM2.5、黄砂が多い日など「洗濯物を外に干したくないな~」なんて思った日も気軽に洗濯物が干せます。
他にも
- 洗濯物をベランダまで持ち運ばなくてもよい
- 人目を気にせず洗濯物が干せる
- 浴室内のカビや菌の発生率が減る
- 陰干しが必要な洋服も短時間で乾く
- 寒い冬も暖房機能を使えば暖かい(ヒートショック予防にもなる)
- 暑い日に涼風機能を使えば扇風機代わりになる
- 雨で濡れたカバンや傘も手軽に乾かせる
といったメリットもあります。
とくに浴室内は高温多湿でカビや菌が発生しやすい場所なので、水滴や湿気が残っているとあっという間に黒カビやピンク色の菌が発生します。
浴室乾燥を使って短時間で乾かせば、カビや菌の発生率を大幅に軽減することができますよ。
カビ予防の対策としては、速乾性に優れた「浴室乾燥」が最も効果的ですよ。
浴室乾燥機のデメリットについて
浴室乾燥機を使うデメリットは先程お話したとおり「光熱費がかかる」これにつきます。
1日4時間を30日間毎日使い続けると、4,000円~6,000円程度の光熱費がかかってしまいます。
光熱費を節約したいと考えている人にとっては、あまり頻繁には使えないですね。
他にも
- 浴室乾燥機を使っている間はお風呂に入れない
- 洗濯物を干せるスペースが狭い
といったデメリットもあります。
とくに家族の人数が多い場合は洗濯物の量も多くなるので、スペースが狭いと2回、3回と複数回にわけて干すことになり光熱費がさらにかさみます。
厚手の乾きづらい洗濯物だけは浴室乾燥を使い、他の乾きやすい薄手の洗濯物は部屋干しするなど工夫する必要がありそうですね。
まとめ
今回は浴室乾燥機を使って洗濯物を効率的に早く乾かすコツについて紹介してきました。
まとめると
洗濯物を効率よく乾かすコツ
- 浴室内の水分や湿気はスポンジやタオルでしっかりと取り除く
- 洗濯物は間隔をあけて干し、厚物は温風の吹出口の真下に干す
- 乾いたバスタオルを一緒に干して湿気を吸わせる
- 浴室内の窓と扉はきちんと閉める(ドアガラリがない場合は扉を少し開ける)
となります。
浴室乾燥機を使っているのに洗濯物の乾きが悪い!なんて思っている人はぜひ試してみてくださいね。